2017.06.26 14:25スモモモモモモ/大塚智穂少し前は枇杷祭りだったのが、今ではスモモ祭りに変わりました。東京で一人暮らしをしていた時は、果物といえばバナナくらいしか買うことはなかったけれど、今では果物に困ることのない暮しをしています。手前はハニーローザ。青い状態でも甘くて本当に美味しい実をつける種類です。このハニーローザは...
2017.06.23 23:25野良ゴーヤ/小坂逸雄雑草の駆除に目覚めてから早一ヶ月。雑草オンシーズンとなる梅雨本番を迎えるまでに、目の敵としていたスイバ(か、ギシギシ)からはじまり、無数に生い茂る雑草を調べ駆除方法を調べている。柳宗民よろしく畑に行っては覚えた雑草の形と名前をたのしみつつも、やはり内心はそんなに優雅であるはずがな...
2017.06.19 14:55奇跡の食べ物/大塚智穂私の好きな食べ物の1つに「梅干し」がある。子供の頃は、毎年お婆さんが漬けている梅を食べていた。お婆さんの「梅干し」は焼酎を入れるため、甘さと酸っぱさとを感じる小梅だ。お婆さんは毎食後その小梅と熱い緑茶を必ずすすり、90歳を過ぎた今でも医者いらずでピンシャンしている。私は小さな「梅...
2017.06.17 12:35僕と落語 -8/蒲敏樹突然だが、いま最も食べたいものを挙げるならば、「朴葉寿司」と「鮎」だ。僕の故郷は岐阜県の郡上である。緑の濃い深い山がずっと連なり、幾筋も流れる谷や水量豊富な川に沿って貼り付くように人家が点在する。よく晴れた日に山をザッと風が渡ると、山の表面が艶やかな白色に変わる瞬間がある。風にあ...
2017.06.17 12:00宣たより1/渡辺宣・2017年6月5日公子さん甲賀さんこんにちは。この間裏山に雷が落ちました。稲光と共に地響きの中布団にいました。それから雨が一晩中降りました。雷と雨の後の朝、空気は冷たく澄んでいました。屋島の下から朝日が上がりました。ここ何日は屋島と海がベランダから見えます。住宅地を散歩していま...
2017.06.17 10:35家族になるまでの長い一日/Nemu Kienzle 娘のリリは8年前にタイからスイスのわたしたちのもとへ養子に来ました。今年で9歳になったリリは、チューリヒの公立小学校に通うやんちゃな3年生です。いまは元気いっぱいなリリですが、バンコクで初めて会った時は、生後16ヶ月で体重は7キロもない赤ん坊のように小さい幼児でした。 リリに会...
2017.06.16 15:00大家の爺さんのイカ釣り、今期は終了。/小坂逸雄(画像は加工してあります)建物も場所も会社!って感じではないので、勤務時間中に近所のおばちゃんや観光客がよく事務所に立ち寄ったり迷い込んだりしてくる。港なのでそれなりに島の玄関のつもりでいるし、それなりに応対するし、それをそれなりにたのしんでもいる。犬の散歩ついでに寄ってくれるお...
2017.06.15 13:40私はネイティブ・関西人/山本佳奈子 那覇市に引っ越して、丸2年が経った。沖縄では、一切関西弁をしゃべっていない。もちろん、地元に帰ればコテコテの関西弁を話すことができるし、自分の母語は関西弁である。しかし沖縄では、我ながら流暢な標準語を操ってしゃべっている。たまにタクシーに乗ると、「どこから来たんですか?」と聞か...
2017.06.15 01:00ドンドロ浜商店繁盛記7/小坂ひとみ このウェブマガジンの立ち上げ人である平野公子さんから電話がかかってきた。 「夏にドンドロ浜商店でパトリック・ツァイの写真展をやらない?」 公子さんからのパスはいつも突然とんでくる。展覧会は小豆島で撮影されたパトリックの最新写真集の刊行に合わせて、すでに小豆島の草壁と坂手での開催...
2017.06.12 14:55野良の味/大塚智穂今の時期、島の中では枇杷(びわ)がたわわに実っているのをよく見かけます。今年は生り年(なりどし)らしく、そこらに生えている枇杷の木も鈴生りです。『そこら』と言うのは、明らかに管理されていない野良枇杷のこと。私の地元(愛知)ではそんなに見かけることはなかったのですが、島の中では多く...
2017.06.09 12:05誰も信じてくれないこと/小坂逸雄朝、事務所の玄関でカブトムシが仰向けになってジタバタしていた。何かを掴もうとしてもがいていたけど、こいつの周りにはなにもない。不憫に思って指でポイっと体勢を直してあげると突然の救出劇に、何が起きたんだ?といった表情でキョトンとして、今度はまったく動かなくなった。疲れているだろうと...
2017.06.06 01:00かなわない / 家族最後の日/佐藤友理はじめまして。高松の本屋「BOOK MARUTE」で働いている佐藤友理と申します。これから、本についてのはなしを書いていきます。本のはなし、といっても、読書はとても個人的な体験なので、結局は読んだわたしの話になってしまう・・・それでも「ちょっとわかる」とか「読んでみたい」とか思っ...