2017.05.23 14:00平野甲賀 描文字展 小豆島から台湾へ 京都へ 東京へ 書籍にしろ広告宣伝物にしろ、文字のないものは、まずない。筆舌に尽くし難い、とはいうものの結局のところ、美辞麗句をもって讃えられれば、それに越したことはない。そこで私の仕事は、まず文字を描くことからはじまる。 文字は、その言葉にふさわしい姿形を見せてくれる。とくに象形文字である日...
2017.03.16 05:20小豆島から台湾へ、そして京都へ/平野甲賀 描き文字がメインテーマであるかのような仕事ぶりで、写真やイラストレーションなどとのコラボよりも、むしろ絵画的要素のつよい日本語を主題に選んだことを、今までにも、縷々述べたきた。台湾で、僕の描き文字を420ミリ×490ミリの一定の寸法で72点に作品をしぼって展示できないだろうかと...
2016.12.18 12:30冬の旅/平野甲賀「描き文字」の作品展をしようと思い立ち、いま準備にとりかヽっているところだ。PCの中に捨てきれずに溜まったまヽでいる仕事の断片をひろい集めて、手を加え化粧を直して再登場させる。つつき回し、ちょっとしつこいようだが、これはPCならでは出来ぬ作業なのだ、ついしつこくなる。それともこの...
2016.10.11 10:00舞さんの絵文字/平野甲賀 ファイル・ケースの中味をかきまわしていたら、Mai Shojiというタイトルの小冊子がでてきた。これは以前に発行していた『イワト』という劇場小冊子に表紙のイラストレーションをお願いしたことがあった庄子舞さんの画集だ。彼女は障害者である。「アトリエA」という障害のある子供たちが毎...
2016.09.11 08:30高松・北浜アリー/平野甲賀 高松港のフェリー桟橋から、歩いていける距離に、その古倉庫群が並んでいた。二年ほど以前にこの場所にきたときは、そのうちの一つの倉庫の二階を改造して、古道具屋と喫茶店をミックスしたような、いまどきの流行りなんだろう、若者好みの店だった。こんなところで商売に成るんだろうかと心配になっ...
2016.07.31 02:00パク・ドファン君へ/平野甲賀 韓国ソウルからメールが入った。「初めまして。私は韓国のPaTIというデザイン大学に通っています。PaTIは2012年にアン・サンスさんを中心に様々なデザイン教育者によって設立されました。その授業で黒テント劇場のポスターを見て、文字と日本のアヴァンギャルドについてさらに勉強したい...
2016.06.25 01:25イノクマさん/平野甲賀猪熊弦一郎のことは僕の本(「きょうかたるきのうのこと」2015年晶文社刊)に「月光荘のスケッチブック」のところでちょっとだけ触れたが、猪熊さんに僕はさほど強い関心を持っていたわけではない。僕らの世代では著名な造形家というよりも、むしろ明るくて気軽な先輩デザイナーだといった程度の認...