ごはん/大塚智穂

2014年3月に1ヶ月だけ研修生としてお世話になったパン屋さんで知り合ったかんちゃんとたっくん。その後、かんちゃんは島へ移り住み、たっくんは東京でお勤め人となった。2人とも私とひとまわりは離れているのに「ちほさん」といってくれ、たっくんは年に1~2度島へ寄ってくれる。嬉しいことに「行きます」と連絡をくれるので「じゃあ、うちでごはんでも食べよう!」となる。

以前住んでいた愛知や東京でなら「どこへ食べに行く?」といって外でごはんを食べていた。

それが島へ来てからは『人を招いて我が家でごはんを食べてもらう』に変化した。

そして、せっかく島へ来てもらったんだからと、島の食材を使ったごはんを作る。

今回は、鈴木さんが自然放牧で育てている杜豚のミンチを使って餃子に決めた。

せっかくだものと、皮から手作りして水餃子。前もって仕込んで寝かせておいた皮なので、もっちもちの水餃子となった。あとはやっぱり焼き餃子。

かんちゃんは餃子を包むのが得意だそうで「やりますよ!」と包んでくれる。それをみて、餃子を包むのが初めてのたっくんも「やってみる!」と続く。身長180センチを超えているおおきな2人が、ちいさな餃子を包む姿がとても可愛らしく、思わずパシャリ。

ひとりで味わって食べるごはん。

家族で食べる毎日のごはん。

友達と食べる楽しいごはん。

大切な人と食べる特別なごはん。

日々ごはんを食べるということは、ごくごく当たり前でシチュエーションもさまざま。だけど、おいしくごはんが食べられるということは、当たり前なようで実は本当に幸せなことなんだな。それに気がついたのは島へ来てから。

大塚 智穂

0コメント

  • 1000 / 1000