船/小坂逸雄

いよいよはじまりました。皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。初回だから、なんとなくこのマガジン創刊までのことをボクの立場から書いてみることにします。

平野公子さん(その船にのって発起人)に突然呼び出されたのは去年の暮れ。オンラインマガジンの構想を打ち明けられ、そのマガジンで記事を書いて欲しいと持ち掛けられた。その頃ボクは小豆島に引っ越して半年くらい。しかも公子さんとはイベントなどで見かけたりはすれどもお話はしたことがなかった。会っていきなり腹を割ったお話が出来たことは意外で気持ちがよく、公子さんからの提案はたしかその場で引き受けたはず。

けっきょくボクはライターとしてではなくマガジン構築に向けた編集全般を公子さんと一緒に進める役割に落ち着き、インタビュー記事を担当しているペェちゃん(太田有紀)と連載エッセイを書いているぼーちゃん(坊野美絵)とは打合せを重ねるうちに編集部としての輪郭がつくられ、そんな流れが流れを呼んで、気が付けば今日こうして形になっていた。その期間七ヶ月。もちろん寄稿者の皆、ボイジャーさん、ウェブデザイナーさん、ボランティアの方、他いろんな方の協力があってのことというのは言うまでもなく。

編集部結成の経緯がそうだったように、このマガジンも皆から寄せられる日常の集積が同じような流れを生んで大きなうねりとなるような気がしている。それがどんなものかは具体的にはわからないけど、そういう目に見えないものを、この船に集う皆とつくり、一緒に目の当たりにする日が来るときがたのしみだ。




小坂逸雄
東京出身、小豆島在住。
2020年4月現在、高松にて養蜂の修行中。

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