柿から作る調味料/大塚智穂
去年はちらほらだった柿がどうやら今年は豊作のようで、どの木を見ても柿がたわわに実っている。
私はカッチカチの柿が好きだ。柿は硬ければ硬いほど良い。ボリンと音がするくらい硬い柿が好きだけれど、なかなか出会えない。出会えたとしても、柿の糖分はかなり高いので、1度に沢山は食べられない。すると、どうしても数日置くことになり、柿は柔らかくなってしまう。。この柔らかくなってしまった柿をどうしたもんかなと考え、調べていたら「柿酢」なるものをみつけたのだった。
作り方はとても簡単。
柿は洗わず、汚れは拭き取り、傷みとヘタはナイフで取り除く。熱湯消毒した瓶に、なるべく隙間ができないようにギューギューと押し込むように入れ、呼吸させる必要があるため、蓋はせず、虫などが入らないように布などを使って被せるように蓋をする。2〜3日もしたら水が上がってくる。毎日混ぜる。ぶくぶくと発酵してくる。毎日混ぜる。
これだけ。
なんと、これだけで酢が作れるというのだ。今年は干し柿を全く作れなかったので、せめて柿酢はチャレンジしてみようと、瓶の消毒からスタート。
結果、12〜15個の柿をギューギューと押し込み、数日後、水分が上がり始めた頃に追加で柿を入れたが、何も問題はなかった。
上記の行程を経て1週間程過ぎると、瓶の中はぷくぷくと発酵し始めた。
さらに数日後、台所を通り過ぎる時にフワリと酢の匂いがした。こ、これは!とドロドロになった液体を少しだけ味見すると、酸っぱさを感じた。これは確実に酢に近づいている…。成功か⁈いやいや、最後まで気を緩めてはいけない。これが上手くいって美味しいお酢になったら、来年は樽で作ると決めている。
島は柿の木が沢山あり、人が食べずに野鳥が食べて終わる木も多く見受けられるのだ。それを酢にしたい。まずは今回うちで仕込んだ柿酢が上手くいきますように。。。
消毒した瓶にヘタを取った柿をぎゅうぎゅう押し込む。
数日で水分が上がるので、追加の柿を足しやすい。
さらに日を重ねるとブクブクと発酵し、底には半透明の液体が。これを毎日混ぜていく。おおよそ1ヶ月程で酢になるそう。濾して柿酢の完成。完成した柿酢を置いておくと、さらに味が馴染んでいくそうなので、まずは確実に酢になったのを見極めることが必要。あぁ、楽しみ。
大塚智穂
2012年5月、夫と共に小豆島生活をスタート。ごはんやおやつを作ること、人に食べてもらうことが好き。夫、ナミちゃん(5歳の愛犬)、ちびすけ(2歳男の子)の3人と1匹暮らし。
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