おはぎ/大塚 智穂
「暑さ寒さも彼岸まで」というけれど、今年は一味違います。お盆はとうに過ぎたはずなのに、驚くほど暑いのです。梅雨が始まるのが遅かったし、梅雨明けも遅かったしで油断していた。ジリジリと焼けるような暑さ。雨も降らない。地面もカラカラに乾燥してる。島中に植えられているオリーブ達も、実をシワシワにしながらもなんとか耐えている。暑さのせいなのか、お盆をすぎると出てくるはずのクラゲの姿も見られない。まさに酷暑。
そんな暑さの中、あんこを炊きました。久しぶりに炊いたあんこは、8割きび砂糖、2割黒糖にして、蒲さんの御塩を効かせたコクのあるあんこになりました。お盆だったので、そのあんこでおはぎを作りました。
今回のおはぎはなかなか良い出来で、色々な人に食べてもらいたかったけれど、とても遠くに行ってしまった人や、ちょっと離れてしまってすぐには会えない人や、たまたま用事で不在のために渡せなかった人や、たまたま出会えて渡せた人や、いつもお世話になっているご近所さんへ渡したりと様々でした。
私が何かを作るときは、だれかに食べてもらいたい時。食べてもらいたい人を思い浮かべながら作ります。
色々なことを考えたり、色んな人のことを思い浮かべながら作るので、会いたい人たちに会えたような気になったりしています。
大塚 智穂
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