里芋の芽


いよいよ、梅雨に入りジメジメとした日が続き出した。6月でこんなに蒸し暑かったら、今年の夏はどうなるんだろうか。家にいるとほんのり汗ばんできて、すでに熱中症になるんじゃないかと頭をよぎることがある。6月ってこんなに暑かったっけ?毎年言ってるような気もする。

どよんと曇った空とは対照的に庭ではみずみずしい里芋の芽が出た。生姜が本命で、ついでに相性のいい作物をと調べて出てきた里芋を5月の終わり頃に植えたのだった。毎日、本当に芽が出るのかと疑心暗鬼に観察していたけれど、ある日、土からちょこんと芽を出した。それから芽は、毎日伸びたか伸びてないのか分からない程度にちょっとずつ伸びていき、数日前についに小さな傘のような葉を広げた。か、かわいい...!

雨上がりには、丸い水滴が葉に乗っかり、指でそっと葉を揺らしてみるとコロコロと水滴が葉の上を転がり、見ているとなんだか気持ち良い。

目を向けていなかった世界がまた一つ広がった。


坊野 美絵




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