鈴木農園の豚肉が届いた
昨年の秋頃にインタビューさせてもらった放牧養豚を営む鈴木農園さんの豚肉を注文した。島外には発送されていて、島内に住む人には鈴木さんが直接配達してくれる。直接買いに行こうと思っていたのだけれど、私の暮らす集落からほかにも3軒ほど注文が入っていたようで、お言葉に甘えて届けてもらうことに。
携帯のバイブがブーブー鳴る音で、鈴木さんが近くまで着いたことがわかった。玄関を出ると、ピンク色の花を片手に持つ鈴木さんが見えた。
「これバラなんですよ。庭で野生化しちゃって。香りもいいんで、みんなに分けようと思って。」
注文したお肉とともに小さなバラをいただいた。私の知っているバラと見た目がちがう花だけれど、たしかにトゲもあるし、バラの甘い香りもする。人に会う機会が減っていると、いつも以上にこういう顔を合わせたやりとりがうれしい。こころに水が行き渡っていく。バラは家に帰ってさっそく花瓶に生けた。
部位はおまかせで頼み、今回は肩ロースと腕肉のベーコンをいただいた。まずは、塊肉の肩ロースをスライスしてとんかつにしてみることに。
スライスした肉をまな板に広げ、包丁の背中でたたいてのばす。赤身と脂身の間に包丁を入れて、筋を切る。やわらかくなってくれよ〜とねがいを込めながら。塩胡椒を振って、肉によく擦り付ける。小麦粉をまぶしたら卵をためたボウルにたぷんとくぐらせて、パン粉の海にダイブ。両面にたっぷりまぶして、余分なパン粉ははたき落とす。さぁ、肉の準備はオーケー。
肉の下ごしらえをしているあいだに油を熱し、十分にあたたまったら、そっと油に放り込んで。プクプクと大きな泡が立ち、次第に泡が小さくなっていく。ほんのりきつねに色づいたら、一旦あげて、余熱で肉に熱を通す。なんとなくもういいかなぁと思ったら再び油の中へそっと放り込み、軽く両面に火を通したら、取り出して完成。揚げ遂げた自分にガッツポーズして、ちょっと悦に浸ったら、冷めないうちに包丁で切り分ける。
やわらかく、ジューシーなお肉、おいしくいただきました。
サンキュー!ブーちゃん!
坊野 美絵
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