リベンジ干し柿/大塚智穂

10月の末、ふるちゃんから「干し柿用の柿いる?」と連絡があった。ふるちゃんの家は最高に美味しい枇杷や、干し柿できる大ぶりの立派な渋柿が実る木がある。去年は裏年でならなかった渋柿が、今年は立派な実をつけているそうで、わざわざ声をかけてくれたのだ。

去年は島中の柿が少なかったようで、私も全く作らなかった干し柿。実はその前の年は雨が多く、せっかく干した柿は見事にカビてしまい、泣く泣く全て破棄した苦い思い出がある。

今年は10月に入ってからも、季節外れの台風が2つもやってきた。このまま雨が続くようだとカビ柿になってしまうし、よくよく調べてみると、干し柿は気温が15度を下回った頃に作るらしいのだが、台風が去ったあとは爽やかな秋晴れと秋の風が吹いていたので、物は試しだ、久しぶりの干し柿にすることにした。

ふるちゃんからりっぱな渋柿を50個ほどもらい、皮を剥き、ホワイトリカー入りの熱湯にくぐらせ、紐が柿にかからないよう少しずつずらしながら、雨のかからない軒下に、2時間ほどかけて慎重に干していった。

数日すると表面が乾いて来た。

もう数日すると、色が濃くなり、実がやわらかくなってくる。今のところカビは大丈夫そうだが気は抜けない。もう数日置いてしっかり乾かして、渋が抜けているか味見をしなくては。

大きな渋柿なので、2週間経った今の様子としては、タポタポっとした素敵な干し柿に育っています。明日あたり渋チェックをしてみよう。しっかり干してパンやお菓子に入れるのが好きだけれど、今回はジューシーな干し柿として保存する予定。さて、明日の味見が楽しみだな。

大塚 智穂


0コメント

  • 1000 / 1000