しあわせのとりクッキー/大塚智穂

島で生活していると、日々、色々な人のお世話になっているなぁと感じます。なので、私にできることがあれば、なんでもやろうと決めています。つい先日は「ケーキを作って欲しい」とリクエストがありました。

リクエストをくれた彼とは2013年に小豆島で知り合いそのまま小豆島に移り住みました。島では普段から色々なイベントがあるのですが、彼からは何かしら声がかかり手伝うことも多く、また逆に、こちらからお願いすることも多いという「持ちつ持たれつな関係」。思い返せば今まで色々な事に参加したなあと感慨深いのですが、なんと、その後、彼女を島へ呼び寄せて、小豆島で手作りの結婚式を挙げました。結婚式&披露宴では、私もお料理で参加(参加というより参戦という感じだったな)し、島の友人や島外の友人たちの全面協力のもと、とても素晴らしい時間を過ごせました。多くの温かい人たちに囲まれて、参加した誰もが思い出に残った一大イベントとなったのでした。

そんな彼から「結婚1周年のケーキを作って欲しい」と相談がありました。

私は少し考えて「製菓の学校へ行ったこともないし、私の作るお菓子は独学だし、デコレーションケーキはあまり作ることがないの。記念のケーキだし、ちゃんとしたケーキ屋さんにお願いした方がいいんじゃないかな。。。」と答えました。すると、「予約するには時間が無いのもあるけれど、ちほさんのケーキがいいです。」と。ここまで言われたら、私にできるケーキを作るしかない。

真っ先に思いついたのが、小豆島産のいちごを手に入れること。それも、できることなら知っている人から譲って欲しい。小豆島では女峰の栽培がさかんです。小豆島へ来てすぐに知り合いになったいちご農家の友人のいちご畑へ、9月に苗の植え付け行ったことを思い出し、まだまだスーパーにも並んでいないいちごだけれど「記念のケーキを作りたいから、できることなら譲って欲しい!」と無理を承知で相談すると、こころよく引き受けてくれ、ピカピカで味の濃い、激ウマいちごがやってきました。

ケーキのスポンジはしっとりやわらかくして、翌日でも美味しく食べられるのがいい。きび砂糖はひかえめにして、甘さをおさえて食べやすく、いちごもたっぷりいれてさっぱりと。幸せの鳩は3人分。ハーブ類は我が家の庭で調達して…。

できることをかんがえる。

できることはやろう。

いまのわたしにできること。

大塚 智穂

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