ちょっとしたなにか/大塚智穂

私達が移住する4~5年前に、大阪から夫婦で島へ移り住まれた(お父さんが釣りが好きだったから海の近くが良いな!と島暮らしを初めたという、なんともアクティブな夫婦)内野さんに、初めてお会いしたのは6年前。小豆島で行われた「島暮らし体験ツアー」で先輩移住者として交流会で言葉を交わし、帰り際、奥さんは私に「きっと、いらっしゃいね。」と、さらりと声をかけてくれたのです。

当時『島に住む』ということに変なプレッシャーをかけていた私は、不安な気持ちでいっぱいで、何気なくかけてくれたその言葉に「あ、来ても良いんだ…」と、ふっと心が軽くなったのを今でも覚えています。

ちょっとした一言で気持ちが救われたり、ちょっとしたおやつでお腹が満たされたり、ちょっとした心遣いで心が満たされたり、そんな「ちょっとしたなにか」が大切なんだよなぁと。それは、島へ来てから私がいろいろな人からいただいた、ちょっとしたなにかから生まれた気持ちなのです。

9月10日は小豆島のお母さんの誕生日。

なにがいいかな。なにを作ろうかしら。なにか「贈り物」をしたい時は、手作りでおかしやパンを作ります。お店で買ってプレゼントするのは簡単だけど「喜んでくれるかなぁ」と自分の手を動かします。今回はココナツ&レーズン入のシナモンロールパンと、庭で摘んだローズマリーにミント、ワイヤープランツ、ほうき草、白くてかわいらしいニラの花で小さな花束を。お酒の好きなお二人なので信州の赤ワインも一緒に。

大塚 智穂

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