好気発酵のコンポスト その2/小坂逸雄
二月半ばから急にはじまったとあるおっちゃんとのコンポストづくりだが、どうやら注文していた稲ワラが届いたらしいという連絡を受け引き取りに向かった先は小豆郡で唯一という乳牛の牛舎。普段はサイレージ(発酵飼料かな?)を与えていて稲ワラは使ってないそうなのだけど飼料の買い付けのときについでに仕入れてくれたそうだ。ありがたい。稲ワラの発酵を促進させるために牛糞堆肥も少し分けてもらった。
今回つくる堆肥のレシピはあるのだけど、いちおうなぜそれらの材料が必要なのかを調べてみたところ、要するに有機物の分解には微生物の増殖が必要で、微生物は炭素をエネルギーに、窒素をタンパク源にするんだそう。微生物が増殖していくことで炭素と窒素を消耗し、その割合(C/N比という)が低くなる。これが”堆肥化”ということらしくて、つまり今回は炭素の多い稲ワラに窒素を含む牛糞堆肥などを与えることで、稲ワラの分解を効率的に促進させるのが理由のようだ。ほほーっ。
窒素分として欲しかった米ヌカも農協の自動精米器からいただき、準備が揃った。さて、稲ワラに給水させて作業開始だ。と思いきや、ぜんぜん稲ワラが水を吸ってくれない。なぜだ。そういうものなのか?仕方ないから、とりあえずコンポストの容器にギュンギュンに圧縮された稲ワラをほぐし入れた後に水をジャブジャブ与える作戦に変更。コンパクトな米俵くらいのサイズだった稲ワラはほぐすと容器いっぱいに嵩が増えた。ほぐし終えたところで、さて水やり。なのだが、水を汲めども汲めどもやはりそう簡単に水を吸ってくれるワケではなかった。そうこうしているうちにその日の作業はタイムリミットをむかえ終了。中途半端に湿らせたままにしていてよいのだろうか。しかし、ほぐされてモッコモコに膨らんだ稲ワラはこれ以上どうにもこうにもできない状態。なんとか今週中には堆肥と米ヌカを混ぜる第一段階まで終了したい。
左手前にある稲ワラをほぐすと、奥の容器がいっぱいに。
小坂逸雄
東京出身、小豆島在住。
2020年4月現在、高松にて養蜂の修行中。
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