2022.02.01 04:24昆活日記第19話/大林幸絵さてさて、ハンター専門の息子は相変わらずカブトムシホットスポットのB&G*1)に足繁く通い、泳ぐわけもなくプールの脇でひたすら虫探しに興じている。夏!そして8月は彼のお誕生日月だ。待ちに待った年に1度のお誕生日プレゼント権がやっと行使できる。何ヶ月も前から、というか昨年の誕生日の...
2021.06.14 00:17でこぼこデイズ! - 3 - 50センチ四方の - / 小日向知子 私が働く社会福祉法人が、廃校になった小学校を市からお借りすることになって、そろそろ10年近くになる。校舎校庭体育館の管理業務全般を担うものの、実際は2階建て校舎の1階部分を法人事務局、ヘルパーステーション、そして私が所属する障がいを持つ方の日中活動事業所でシェアし、2階はエイ...
2021.05.20 01:59やつらの季節がやってくる/小坂ひとみ5月19日まだ5月半ばだというのに、梅雨入りしてしまった。 去年の今頃の写真を見てみると、よく晴れた写真が多く、鶏はまだ産毛がそよぐヒナだった。 鶏舎の中に生えていたセロリは香りが強すぎるのかヒナたちは無関心で、同じく鶏舎内に生えていた菜花や高菜ばかりついばんでいた。人間の分のセ...
2021.03.25 14:13でこぼこデイズ! - 2 - 春は魔物 - / 小日向知子 毎朝5時半に、アップルウォッチの振動で目が覚める。カーテンの向こうがうっすら明るい。スリッパを履き寝室を出て、リビングを突っ切り和室へ。ラジオをつけ、昨日の洗濯物を取り込みながら、保育園の準備。洗濯機から洗濯物を取り出して、ぱっぱと干す。服を着替え、軽く顔を整え、さぁお楽しみ...
2021.03.16 05:3375歳になりました 8 / 平野公子 3月は苦手です。3月に吹き荒れる春一番、春嵐、春雷と名前はロマンチックなのに凶暴です。この時期を人は乗り越えられる気力体力を持たないと、ずぶずぶと落ちて行きます。いまの私は枯れ木につかまり、吹き飛ばされぬように、岸壁から落ちてしまわないように、それでも相変わらず、私は酒を飲み禁...
2021.02.13 06:05昆活日記第15話/大林幸絵『アブラゼミの第一声を皮切りに、我が家の【セミ部】も活動を開始しました。【セミ部】では、あらゆる種類のセミを放課後・週末・合間・隙間、時間の許す限り採って取って飛ばしまくり、セミの鳴き声とおしっこのシャワーを浴びながら思う存分セミの生態を満喫し尽くします。興味のある方は、初心者か...
2021.01.18 08:37冬の悩み事/小坂ひとみ1月12日とても寒い日が続いている。古い我が家は極寒で、眠るときには大きな湯たんぽが欠かせなくなった。最近は人に会うとよく「これだけ寒いと、鶏は大丈夫?」と聞かれる。それが全然大丈夫そうなのだ。いたって普通。元気いっぱい。鶏舎は冷たい風が吹き込む斜面に建っているし、全面金網張りだ...
2021.01.16 09:31でこぼこデイズ!/ 小日向知子 知的障がい、精神障がいを持つ方と関わる仕事を始めて、20年が経った。そのうち3年間は、離脱している。近年の2年間は、息子たちの出産に伴う産休だが、15年ほど前の1年間は、とても働けるような状態ではなく、ひきこもっていた。いや、当時は「ひきこもり」というよりは、「ニート」という言...
2021.01.14 02:25昆活日記第14話/大林幸絵カブトムシは、土の中に卵を産む。クワガタは、殆どが朽ち木に穴を掘りその中に卵を産む。去年(2018年)の夏、クワガタ達に卵を産ませたくて虫かごに産卵床をセットした。まず、虫かごの底に5センチほど土を敷き詰め、その上に一度水に漬けて加水した産卵用の朽ち木を数本並べる。そして、朽ち木...